この記事でわかること
- 9項目を○△×の早見表で比較
- 25人・50人の3年総額と、逆転する人数
- kintoneをやめずにつなぐ方法と費用
kintoneで案件や日報を管理しているのに、請求書はExcelで作り直し、会計ソフトにもう一度打ち込んでいる。社員が増えるたびに月額も上がっていく。そんな状態で「このままkintoneでいいのか」と調べている方に向けた記事です。
答えは、使う人数と、お金の流れ(見積→請求→入金→会計)をどこまで1つにしたいかの2つで決まります。
この記事では、kintoneの公式料金とサイボウズの決算資料、まるっとERPの料金表、そしてまるっとERPで会社全体を回しているEmposy自身の運用データを使って、2つを比べました。
読み終えるころには、自社が何人なら、どちらを選べば3年でいくら変わるのか。kintoneを残したまま足りない所だけ足す方法とその費用まで、判断がつくはずです。
kintoneとまるっとERPを9項目で比べた早見表
kintone 3勝・まるっとERP 3勝・引き分け3。分かれ目は人数とお金の流れ
| 項目 | まるっとERP | kintone | 有利 |
|---|---|---|---|
| 会社・導入数 | △Emposy(2019年創業)が1社ずつ作る | ○サイボウズ。42,000社(2026年6月末) | kintone |
| 料金のしくみ | 月5万円〜人数で変わらない。初期費用あり | 1人月1,800円スタンダード・10人から。初期費用0円 | ― |
| 3年総額・25人 | 237.5万円 | 162万円 | kintone |
| 3年総額・50人 | 237.5万円 | 324万円 | まるっと |
| 作る・直す人 | Emposy2週間ごとに画面を見て直す | 自社の担当者ノーコードで自分で組める | ― |
| 見積→請求→入金→会計 | ○最初から1本。freeeへ自動で渡す | △プラグインや連携サービスを足す | まるっと |
| 勤怠・給与・経営の数字 | ○同じ画面に入れられる | △アプリを作るか、別のサービスとつなぐ | まるっと |
| AI | ○社内データに聞く・定期実行 | ○kintone AI(スタンダード以上) | ― |
| ほかのサービスとの連携数 | △必要な所を個別につなぐ | ○連携サービス500以上 | kintone |
※ 金額は税抜。まるっとERPは「見積〜請求+日報」の構成例(初期57.5万円+月5万円)、kintoneはスタンダードコースで計算しています。
表で決着がつかないのは、総額が何人で逆転するか、お金の流れをどこまでつなげられるか、そして誰が作り続けるかの3つです。この3つを、次の見出しから1つずつ見ていきます。
37人を超えると、3年総額はまるっとERPが安くなる
25人ならkintoneが75万円安い。50人ならまるっとERPが86万円安い
まるっとERP
3年 237.5万円
25人でも50人でも同じ
kintone
3年 162〜324万円
25人で162万円・50人で324万円
| まるっとERP | kintone | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 57.5万円(見積〜請求+日報の例) | 0円 |
| 月額 | 5万円(人数で変わらない) | 1人1,800円(10人から) |
| 1人増えるごと | 0円 | 3年で6.48万円 |
kintoneは1人あたりの料金なので、人数に比例して総額が伸びます。まるっとERPは月額が人数で変わらないため、線は横ばいのままです。2本の線が交わるのが約37人で、ここから先はまるっとERPの方が安くなります。
3年総額(初期費用+月額×36か月・税抜)
| 人数 | まるっとERP | kintone | 差 |
|---|---|---|---|
| 10人 | 237.5万円 | 64.8万円 | kintoneが172.7万円安い |
| 25人 | 237.5万円 | 162万円 | kintoneが75.5万円安い |
| 37人 | 237.5万円 | 239.8万円 | ほぼ同じ |
| 50人 | 237.5万円 | 324万円 | まるっとERPが86.5万円安い |
| 80人 | 237.5万円 | 518.4万円 | まるっとERPが280.9万円安い |
kintoneの料金表に出てこない費用
上の計算は、kintoneの利用料だけです。kintoneで請求書を出したり、ほかのアプリへ自動で転記したりするには、多くの会社がプラグイン(追加の部品)を足します。
たとえば、請求書を作る「PrintCreator」と、転記・集計の「krewData」は、どちらも月1.2万円の定額です。2つ足すと3年で86.4万円になり、25人でもkintone側の総額は248.4万円に上がります。
会計ソフトとつなぐ場合は、連携サービス(iPaaS)で無料〜月数万円、個別に作ると数十万〜数百万円が目安です。何を足すかで総額は大きく変わるので、比べるときは「使いたい機能まで含めた額」にそろえてください。
まるっとERPも、分野を足せば初期費用が増える
まるっとERPの57.5万円は、見積〜請求と日報を入れた場合の例です。勤怠や給与、経費などの分野を足すと、そのぶん初期費用が上がります。分野ごとの額は料金表に載せているので、自社に要る分野だけで計算できます。
見積から会計まで、同じ数字を打ち直さずに済む
まるっとERPは最初から1本の線。kintoneは部品を足してつなぐ
まるっとERP
最初から1本
受注した金額が請求書・入金・freeeへ流れる
kintone
部品を足してつなぐ
請求書・会計連携はプラグインや連携サービスで
| まるっとERP | kintone | |
|---|---|---|
| 見積書・請求書 | 案件の画面から作る。AIが下書き | 帳票プラグインで作る |
| 入金の消し込み | 銀行の入金と請求を突き合わせる | アプリを組むか、連携サービスで |
| 会計ソフト | freeeへ自動で渡す | 連携サービスか個別開発でつなぐ |
kintoneは、案件・顧客・日報のような「記録」を自分の形で作るのが得意な道具です。一方で、請求書を発行し、入金を消し込み、会計に仕訳を渡すというお金の流れは、標準の機能だけでは完結しません。
部品を足せばつながりますが、そのぶん設定と月額が増え、どこかが止まったときに原因を探す範囲も広がります。

まるっとERPの見積書は、案件の画面から作る
下はまるっとERPの見積書の画面です。案件に入っている取引先や品目をもとに、AIが下書きを作ります。受注になれば同じ数字がそのまま請求書へ移り、入金が確認できたらfreeeに渡ります。

Emposyでは、この流れで請求書52件・経費188件を処理してきました(2025年5月〜)。どの数字も、最初に打った1回だけです。
アプリを作り続ける担当がいなくても、仕組みが古くならない
kintoneは自分で組める。まるっとERPは作る会社が直し続ける
まるっとERP
Emposyが作って直す
最短1か月で稼働・2週間ごとに画面を確認
kintone
自社の担当が組む
ノーコードで、思い立った日から作れる
kintoneのいちばんの強みは、プログラムを書かずに、現場の人がその日のうちにアプリを作れることです。小さな業務から始めて、少しずつ広げていけるのも利点です。
そのぶん、作った人が仕組みの持ち主になります。NTT東日本のコラムも、kintoneの注意点として、アプリが増えると管理する人の負担が大きくなることを挙げています。担当者が異動や退職をすると、誰も直せないアプリが残りがちです。

まるっとERPは、Emposyが2週間ごとに直す
まるっとERPでは、最初の約2週間で業務の流れを聞き取り、最短1か月で使い始めます。そのあとも2週間ごとに実際の画面を一緒に見て、使いにくい所をEmposyが直します。社内に作る担当を置く必要はありません。
Emposy自身も、営業・経理・日報・給与・AI相談をまるっとERPで回しています。2025年5月からの記録は、日報2,624件・名刺1,461枚・案件241件、AIとの会話1,291回にのぼります。

kintoneをやめずに、足りない所だけつなぐ方法
読み取りだけなら5万円〜、双方向なら10万円〜
すでにkintoneに案件や顧客のデータがたまっているなら、全部を乗り換える必要はありません。現場が慣れたkintoneはそのまま使い、請求から会計までの部分だけをまるっとERPに任せる形も選べます。
| つなぎ方 | できること | 初期費用 |
|---|---|---|
| 読み取り | kintoneの案件・顧客をまるっとERPに取り込み、請求や経営の数字に使う | 5万円〜 |
| 双方向 | まるっとERPで請求・入金した結果を、kintoneの案件にも書き戻す | 10万円〜 |
※ 税抜。kintoneのAPI(ほかのシステムとデータをやりとりする窓口)を使うため、kintoneはスタンダードコース以上が必要です。
この形なら、kintoneの月額はそのまま残ります。そのかわり現場の操作は変わらず、経理だけが打ち直しから抜けられます。人数が増えてkintoneの月額が重くなってきたら、そこで乗り換えを考えても遅くはありません。
参考(2026年11月4日確認):kintone 料金(サイボウズ)/2026年12月期 第2四半期 決算説明資料(サイボウズ)/2025年12月期 決算説明資料(サイボウズ)/kintone AI(サイボウズ)/kintoneのメリット・デメリット(NTT東日本)/kintoneとfreee会計の連携(オーラントテクノロジーズ)/まるっとERP 料金表/kintoneでERPは作れる?(PrintCreator・krewDataの料金)

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