kintoneを使っている会社が会計ソフトやERPを入れると、「同じ取引先や金額を2回入力している」という悩みが出てきます。そこで考えるのが連携です。kintoneでERPそのものを作れるかは別の記事に書いています。
kintoneとERPの連携とは、役割を分けてデータを渡すこと
決まる前の情報はkintone、決まった数字はERP。連携は、その境目でデータを渡すしくみ
kintoneは、現場が自分で画面を作って直せるのが強みです。ERPは、受注・請求・入金・会計の数字を1本につなぐのが仕事です。そこで多いのが、決まる前の情報はkintone、決まった数字はERPという分け方です。サイボウズ自身も、受注が決まるまでの案件や問い合わせはkintoneで管理し、受注が決まったら金額と納期をERPへ渡す使い方を紹介しています(kintone×ERPの資料)。
渡すデータは3種類
| データの種類と例 | よくある向き |
|---|---|
台帳(マスタ)取引先、商品、勘定科目、部門 | ERP → kintoneERPで登録したものを、kintoneは選ぶだけにする |
決まった取引受注金額と納期、承認された購買や経費 | kintone → ERP承認や確定のタイミングで1回渡す |
結果の数字売上の実績、入金済みかどうか、支払の予定 | ERP → kintone現場が見るためだけに渡す。kintoneでは直さない |
つなぎ方は4通り。手作業が減るほど、準備の手間は増える
サイボウズの開発者向けサイトでも、kintoneを外のシステムとつなぐ方法は、CSVの読み込みと書き出し・連携ツール・プログラムなどに分けて説明されています(cybozu developer network)。ERP側が連携の部品を用意していることもあります。
| つなぎ方 | 手作業 | 準備 | 向いている場合 |
|---|---|---|---|
| CSVで書き出して読み込む | 毎回、人が操作 | ほぼ要らない | 月に数回・数十件まで |
| ERP側の連携プラグイン | 少ない | 入れて設定する | ERPに用意があれば第一候補 |
| 連携ツール(画面で設定) | 少ない | 流れを画面で組む | ツールの利用料が別途必要 |
| プログラム(API) | ほぼ無し | 作る人が要る | 細かい決まりも組める。直すのも作った人 |
連携でつまずきやすい4つの所
どれも、同じデータをkintoneとERPの両方で直せることから起きます
連携は、つないだ日よりもその後に困ります。よく起きるのは次の4つです。図のオレンジの部分がずれや止まりの起きる所です。
取引先の名前がずれる
防ぎ方
取引先はERPだけで登録し、kintoneはERPの一覧から選びます。突き合わせは名前でなく取引先の番号で行います。
両方で直せてしまう
防ぎ方
ERPへ渡したあとのkintoneの記録は、直せないようにします。直すときはERPで直し、kintoneへ返します。
項目を足すと止まる
防ぎ方
連携に使う項目だけは「変える前に連携の担当へ伝える」と決めておきます。
止まっても誰も気づかない
防ぎ方
失敗したら担当者にすぐ知らせます。週に1回、kintoneとERPの件数と合計金額を並べて確かめます。
4つとも、原因は同じ
名前のずれも、金額の食い違いも、同じデータを2か所で入力・修正できることから起きます。つなぎ方を高いものに変えても、この決めごとがないと同じことが起きます。
つなぐ前に、データごとに「入力する側」を1つに決める
入力する側を1つにし、もう一方は受け取って見るだけにする。これだけで4つのつまずきの大半が防げる
決める表の例
次の表は、kintoneで営業、ERPでお金を扱う会社の例です。どのデータも、入力する側は1つだけにしています。
| データ | 入力する側(正)と渡し方 |
|---|---|
取引先・商品 | ERPが正kintoneは一覧から選ぶだけ。登録したらすぐ渡す |
案件・見込み | kintoneが正ERPには渡さない |
受注金額・納期 | kintoneで入力し、確定後はERPが正受注が承認されたときに渡し、kintoneでは直せなくする |
請求・入金 | ERPが正kintoneは見るだけ。1日1回渡す |
「すぐ」か「1日1回」か
全部をすぐ渡す必要はありません。取引先のように、選べないと現場の入力が止まるものだけすぐ渡し、売上の実績のように見るだけのものは1日1回で足ります。すぐ渡す本数が少ないほど、連携は安く作れて、止まったときの影響も小さくなります。
つなぐか、ERPにまとめるか
つなぐ相手が2〜3なら連携でよい。相手が増えるほど、つなぎ目の手入れが重くなる
つなぐ相手が増えると、つなぎ目はもっと増える
連携は1本ごとに、作る手間と、止まったときに直す手間がかかります。kintoneとERPの2つなら1本です。ここに会計ソフト・勤怠・チャットと増えて、それぞれが互いにやりとりするようになると、つなぎ目は一気に増えます。
分かれ目
つなぐ相手が2〜3で、渡すデータが「受注が決まったら1回」程度なら、連携で十分です。kintoneはそのまま現場の道具として使えます。
反対に、受注→請求→入金→集計のように同じ金額が何度も行き来するなら、その流れはERPにまとめ、kintoneはその手前の案件や申請に残す方が、つなぎ目が減って安く済みます。どこまでをkintoneに残すかの考え方は、次の記事に書いています。
この記事を書いた会社の仕事
つなぐか、まとめるか。プロの視点でご提案します
いま使っているkintoneのアプリと、会計ソフトやERP、いちばん手間のかかっている二重入力をうかがい、どこをつなぎ、どこをまとめるか、データごとにどちらを正にするかまで具体的にご提案します。連携だけで足りる会社には、そうお伝えします。60分の無料相談です。しつこい営業はしません。
出典:サイボウズ「kintone × ERP」資料・cybozu developer network「kintoneデータ連携」・kintone 料金・freee「freee for kintone」・サイボウズ「連携コネクタ」(いずれも2026年10月30日に確認・税抜)。
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